にっけちゃんねる〜カルチャー編〜

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効率的なアウトプットを行うためのシンプルな3つの方法

時間は有限だ

何を当たり前のことを言っているのだと思うかもしれないが、これはとても大切なことだ。しかも忘れがちなことである。作業時間なんてどうでもいい。必要なアウトプット(結果)は、スケジュール通り、あるいはそれ以前に生み出すことができていれば何の問題もないのだ。「昨日も徹夜でした」「とにかく一生懸命に作業しています」といった頑張り方は、結果を求める世界では一切不要。根性は全く必要ない。毎日の仕事の中で「この作業って本当に意味があるのか?」と思ったら一度立ち止まってみよう。そして、「これは本当にイシューなのか?」と自分自身に問いかけてみよう。

イシューからはじめよ

では、生産性を上げるためにはどうしたら良いのか?生産性はアウトプットとインプットの比で表すことが出来る。ここで言うアウトプットは結果であり、インプットは投下した時間や労力である。当たり前のことであるが、高い生産性を得るためには、アウトプットはなるべく大きい方が良く、インプットは小さい方が良い。イシューから始めることで、少ないインプットでより多くのアウトプットを得ることができる。是非ともイシューの概念を理解し、今よりも生産性を向上させて欲しい。

そもそもイシューとは?

ここで言うイシュー(issue)とは、次のAとBの両方の条件を満たすもののことである。

A.2つ以上の集団の間で決着のついていない問題
B.根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題

「イシュー度」は「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」を表している。解く必要の無い問題をいくら解いたところで結果を出したことにはならないのは皆さんもお分かりだろう。つまり僕達が解くべき問題は、「イシュー度」の高い問題なのだ。

良い仕事をするにはどうしたら良いのか?

本題はここからである。先にも述べたが、僕達に求められているのは、限られた時間でいかに価値のあるアウトプットを生み出すかであり、決して「限界まで働く」「労働時間で勝負する」ことではない。効率的なアウトプットを行うためのテクニックを幾つか紹介しよう。

1. まずはイシューを絞れ!

問題はまず「解く」ものと思われがちだが、まずすべきは本当に解くべき問題、すなわちイシューを見極めることである。例を見てみよう。「◯◯の市場規模はどうなっているか?」は一見イシューのように見えるが実際はイシューではない。イシューは答えを出せるものでなければならないのだ。「◯◯の市場規模はどうなっているか?」という問題は「◯◯の市場規模は縮小に入りつつあるのではないか」というイシューに変更するべきである。つまり、「何に答えを出す必要があるのか」をハッキリさせることから始めることが、タイトルにもある「イシューから始めよ」の本質なのである。

2. 仮設を立てろ!

イシューを絞ることが出来たら次は仮説を立ててみよう。1で絞られたイシューはしっかり仮説が立てられるものになっているはずである。あくまで仮説なのだから結果と正確に合っている必要はない。仮説を立てることで、はじめて本当に必要な情報や必要な分析が分かる。仮説を立てずに問題解決に当たってしまうと無駄な情報に踊らされてしまうことになり、インプットの質が低下してしまう。

3. 1,2のサイクルを素早く何回転もさせろ!

上でも述べたように情報は集めすぎるとかえって混乱してしまう。仮説に沿って必要な情報のみを集めよう。そして何度も繰り返し検証を繰り返そう。そうすることで問題解決の糸口が見えてくるはずである。

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まとめ

以上が効率的なアウトプットを行うためのエッセンスであるが、以下の本、「イシューからはじめよ」にはここに紹介しきれない程のテクニックがたくさん詰まっている。是非一度目を通し、問題解決の方法を習得して欲しい。

学生もイシューから始めよう

また、今回の記事では着手する対象を「仕事」と定義しているが、これは「研究」や「勉強」にも言い換えることが出来る。僕自身が大学生であるが、研究にも十分応用可能な話題であると思った。イシューの概念を活用し、効率的に研究を進めていきたい。

さいごに

本書で紹介されていた物理学者フェルミの言葉に感銘を受けたので、最後はそれで締めくくりたいと思う。

(実験には)2つの結果がある。もし結果が仮説を確認したなら、君は何かを計測したことになる。もし結果が仮説に反していたら、君は何かを発見したことになる。

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」