【漫画】デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション (1)
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション / 浅野いにお
★★★★☆(星4つ)
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浅野いにお待望の新作。
3年前の8月31日。
突如 『侵略者』の巨大な『母艦』が東京へ舞い降り、
この世界は終わりを迎えるかにみえた――その後、絶望は日常へと溶け込んでゆき、
大きな円盤が空に浮かぶ世界は
今日も変わらず廻り続ける。
物語は、中二病でエキセントリックな言動を見せるおんたんと、
おとなしめな雰囲気を持つが時折大胆な行動を見せる門出
の二人を中心に進んでいく。
と言っても物語自体は一巻ではそこまで進まず、SF感をチラ見せして終了と言った感じ。
なんでそこまで進まないかって、浅野いにお臭がプンプンのパロディ、小ネタだらけだから。
夜から超本気出す!…と言わざるを得ない!
その時神はこう言いたもうた”グラフィックボードのドライバはアンインストールしてから更新しろ”と
ロキポン厨御用達のエモバンドのボーカルだよ。
親近感を持てなくなった途端に冷める自意識の高い若者のありがちで軽薄なファン真理だわな。
この辺の描写は個人的にツボ。
とにかく読んでて飽きが来ない。
パロディから伺えるとにかく研究熱心な作者だなあという印象。
時にはソラニンを彷彿とさせる未来への焦燥感や虚無感がシリアスなタッチで描かれている場面も。
…私は元来不謹慎な人間で、「8.31」の時もどこか期待しちゃってたんです。
「侵略者」たちが、なんかすっごい事をしてくれるんじゃないかって……
「敵」を見つけた途端に機器として団結してゆくみんなの気持ち悪さが。
自分では何も出来ないけど他人には何かを期待する現代の若者らしい心情が的確に描かれてる。
浅野いにおファンなら手に取るべき一冊だけど、浅野いにおを知らない人がこの作品から入るのは辞めた方が良いんじゃないかな。(ソラニンあたりから入るのが良いんじゃないかなあと個人的に思う)
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総括
小ネタは面白いけど話自体は微妙。
これからに期待して星4つ。